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第3章 波浪情報の検討
第2章で作成した、波浪情報を、相互に比較する事を行う。これにより、それぞれのデータの特性を明らかにし、利用する上での情報とする。
また、衛星による波浪情報の有用性の検討、及び利活用技術の検討を行う、また、既存の波浪予測技術、船舶向け気象情報と組み合わせ、海難事故防止に寄与する情報を作成するなどの、利活用技術の検討も行う。
3.1 全世界の波浪の状況
衛星デ-タおよび波浪推算結果から得られた、全世界の波浪分布図を用い波浪の状況や、各観測方法により得られた波浪分布の比較を行う。
3.1.1 衛星で観測した波浪
図3.1にGeosat衛星で観測した、有義波高の月平均値の分布を示す。1986年11月から1989年9月までの期間である。青系統の色表示が波高の小さい領域を現わし、緑から赤系統と波高の高い領域になる。
同様に、図3.2にTOPEX/Poseidon衛星で観測した、有義波高の月平均値を示す。期間は1992年10月から1995年12月である。
図3.1,3.2に共通して言えることとして、
1)高波高域は、北半球・南半球とも、30〜60度の中緯度地帯に存在すること、赤道を含む低緯度地帯では、1ヶ月平均としての波高の高い地域は見られない。
2)北半球中緯度地帯の高波高域は、冬季に顕著に現れ、夏期は波高が小さい。
3)南半球中緯度地帯の高波高域は、1年間を通じて波高が高い。南半球冬季に南極周辺海域全域で波高が高い。夏期には、高波高域は狭くなるが全体的に波高は高い。この海域は、年間を通じて風が強い所である。
4)全球的に波高の低い海域は、北インド洋や、カリブ海から中部アフリカ沖にかけての中部大西洋、南シナ海などの低緯度海域である。
5)インド洋は波高の比較的小さい海域であるが、アラビア半島沖では6〜8月にかけて波高が高くなる。これは、南西モンス-ンにより、波が高くなるためである。
6)太平洋海域において、冬季北太平洋の高波高域が南に広がり、赤道付近に達する。その後、北太平洋の波高が小さくなった後も、O〜30。Nの中部太平洋海域では比較的波高の高い状態が継続する。
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